Instagram VS. Facebook: 企業視点の選び方(シンガポールの例)
SNSの2大プラットフォーム-FacebookとInstagram-は数字でも人気度でもSNS業界のトップに君臨しています。それぞれ20億人、10億人の月間アクティブユーザーをもち、企業にとってSNSキャンペーンを行う最適な場となっています。InstagramはFacebookの子会社であるものの、両者は非常に異なるプラットフォームで、各キャンペーン戦略の内容に合わせて使い分ける必要があります。

Facebookはシンガポール人口のおよそ72%が利用し、人気No.1のSNSの地位を得ているFacebook。ビジネスの露出を増やしたり、ブランド・アウェアネスを高め、地域の人々とのコミュニケーションをスムーズにする特性により、Facebookはキャンペーンを行うのに最適なプラットフォームであることが証明されています。
フォロワーをエンゲージしていく戦略の例:
業界に関連する記事や動画、写真等を投稿する
ディスカッションを誘う投稿を適宜行い、フォロワーの意見等を聞ける機会を持つ
コンテストや、プレゼント企画等インフルエンサーとコラボレーションを行う


継続的に消費者をエンゲージしていくことで、企業はより多くのエンゲージメントをキャンペーンで獲得することができ、キャンペーンで宣伝をする商品やサービスの購入、利用の機会を最大化することができます。
Instagramは世界中で多くの人気を獲得している写真共有サービスです。TNS社の調査によると、シンガポールでは、16-24歳の若者のうち約85%が何らかのSNSプラットフォームを利用していることが分かっており、この年齢層をターゲットとする企業にとっては非常に好ましい状況となっています。加えて、Instagramの機能はウェブサイトへのトラフィックを誘導し、認知度を高め、消費者とのコミュニケーションを高めることができます。また、近年のアップデートでは、問い合わせボタンや、ウェブサイトへのリンクの表示など、よりビジネス利用もしやすい仕様となりました。シンガポールでは、ほとんどのSNSマーケティング企業がキャンペーンにInstagramを活用しています。
フォロワーをエンゲージしていく戦略例:
プレゼント企画等でインフルエンサーとコラボ
ストーリー投稿、写真、ブーメラン動画等をインフルエンサーに投稿してもらう。商品の画像等をインフルエンサーの技術で見せることで、消費者を引き付けることができる
商品自体の宣伝ではなく、在庫一掃セールや、インフルエンサーとのコラボレーション等、イベント等の宣伝も行う
トレンドをつかむ。ポケモンGOのようなトピックは消費者の注目を集め、ポジティブな印象を与えることができる


シンガポール市場における分析
シンガポールではFacebookとInstagramの両者ともに高い人気を得ていますが、特にInstagramはその高いエンゲージメント率からインフルエンサー・マーケティングにより最適なプラットフォームであることが証明されています。Facebookの一日の「いいね」の数が約17億に対し、Instagramは1日平均約42億の「いいね」がユーザーによりされています。実際に、Forrester社の調査では、InstagramはFacebookに比べおよそ10倍のエンゲージメントを企業は得ることができるという結果となりました。これはダブルタップでいいねができるといったInstagramの直観的なインターフェースによるものかもしれませんが、かといって必ずしもユーザーがFacebookから離れている、という場合でもありません。Facebookの投稿には多くの情報を盛り込めるため、消費者はブランド、企業、商品についてより詳細な情報を得ることができます。公式のFacebookページには、写真だけでなく記事等キャンペーンに利用するコンテンツを様々な形で投稿することができます。そのため、運営しているビジネスの目的や特徴によってFacebookもInstagramも同じように有益なツールとなり、キャンペーン等の効果を加速させることができます、
企業側としては、どちらのプラットフォームが実施するキャンペーンやブランドイメージに適しているか考えて活用方法を決めることで、SNSにおける企業のプレゼンスを効果的に高めることができます。